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「ソコトラ島だと?」 青い水を満面とたたえる美しい海辺。 そこに並ぶのは、魔族軍のメース“カプラーヌ”達。 片膝をついた発進待機姿勢のその手には、大型のビームカノン砲、魔族軍側呼称“大型魔法弾発射筒”が仕込まれている。 水中メース第203小隊。 それが彼らの所属。 その指揮官はシグリッド大尉である。 メース使いとして先の戦争でも敵味方に知られた歴戦の猛者。 神族軍メース撃破数200騎を越えるエースの一人だ。 ただ、生粋のメース使いではなく、元が地質学者として人間界に来訪、そのままヴォルトモード卿の主張に呼応してその軍に身を投じたという、ちょっとした変わり種だ。 そんな少佐にとってアフリカは実に魅力的な土地であった。 むき出しの地層を興味深げに眺めつつ、海辺を散策していた大尉は、副官であるムブナ軍曹から受けた報告に足を止めた。 「はい。地域防衛に配置された弓兵部隊からの報告です。昨日、エーランド少佐の隊が壊滅した部隊です。場所はここからすれば目と鼻の先です」 「司令部は何と?」 「エーランド少佐の隊に追撃させています」 「失態の責任をとらせるか?」 「おそらく。敵は多くても8騎程度。ただ、追撃までさせたのは、正直異例でしょう」 「異例?」 「普通でしたらアフリカから追い出す所で止めています」 「……成る程?」 「追撃は、何かせっぱ詰まった理由があってのことと思います」 「……うむ」 ムブナ中尉の言葉に、シグリッドも頷いた。 「他の人類の動きは?」 「アデン湾は、我々の支配下と呼んでいいでしょう。先日の戦闘以来、湾内に人類側の陰も形も……」 「エーランドからは?」 「何も。というより、我々がここにいることを、エーランド少佐がご存じかすら、不明です」 「……そうか」 「―――やりますか?」 「エーランド少佐は顔なじみだ。何より、シュバルツラント家恩を売っておいて損はあるまい?」 シグリッドはきびすを返した。 「あのエーランド少佐が手こずった人類側メースには、私も興味がある」 「はっ!―――総員乗騎ぃっ!かかれぇっ!」 ●アデン湾上空 「来るなこいつぅっ!」 さつきは必死になってハルバードを振り回した。 丁度、ハエ叩きで空振ったのとよく似た感じがした。 すぐ間近では、けん制のために長野が120ミリ速射砲を乱射している。 敵騎は目の前に撃ち込まれる砲弾を煩わしいとは思っても、脅威と感じているとはとても思えない。 1発いくらの代物か知らない。 ただ、さつきがお小遣いで買える程安くないだろうことは確かな砲弾が、まるで海に捨てられるも同然に消えていく。 さつきには、それをもったいないと思う余裕さえ、もうなくなっていた。 「7時方向、後ろっ!」 「ちいっ!」 メサイアとメースの決定的違い。 それは、この空中戦闘時の機動性にある。 爆弾を腹一杯ためこんだ爆撃機並の機動性しかないメサイアに対して、戦闘機どころか、小鳥か蝶さながらに飛び回ることの出来るメースでは勝負にならない。 背後から接近する敵騎にようやく振り返った時、さつき騎を待っていたのは、メースから放たれた蹴りだった。 「ぐうっ!?」 蹴り飛ばされた衝撃で、長野騎と激突したさつき騎めがけて、敵騎が戦斧を振り上げる。 ドンッ! 背後から突き飛ばされたさつきは、あやうく舌を噛みそうになった。 長野騎がさつきを突き飛ばし、ブースターを加速、ショルダーアタックをかけたのだ。 メサイアとメースの質量に加速が加わったその一撃を腹部に受けたメースは、その騎体をくの時に曲げた。 ガンッ! 長野騎が、あの手斧で頭部を殴りつける。 「早瀬っ!」 「は―――はいっ!」 落下しかけていたさつきは、あわてて騎体バランスをとると、ハルバードを構えて、長野騎の目の前の敵騎めがけて下から急接近した。 「いけっ!」 バンッ!! ハルバードの斧部分に鈍く重い感触が走る。 斧が敵騎の胴体に深くめり込んでいた。 まるですべての力を失ったといわんばかりに、空中で棒立ちになった敵騎。 戦斧がその手から落ちる。 「―――おっと」 長野騎がそれを空中で拾ったのと、騎体が海めがけて落下していったのは、ほぼ同じタイミングだった。 「宗像、柏!そっちはどうだ!?」 敵騎が宗像騎めがけ、戦斧を振り下ろした。 宗像騎は、戦斧が生み出す轟音に押されるかのように騎体を下へと降下させ、その一撃をしのいだ。 攻撃に失敗したと敵騎が気づく間もなく、宗像騎の背後に潜んでいた美晴騎の一撃が、メースの首を吹き飛ばした。 「さっすが宗像さん!」 スピンしながら海に消えていく敵騎の首を見送りながら、美晴が歓声をあげた。 「空中戦は天下一品ですね!」 「―――そうか?」 ドンッ! 宗像は美晴騎を突き飛ばした。 それまで美晴騎がいた場所を、敵騎の剣が走る。 「こいつら!」 宗像は驚嘆の声をあげた。 「頭部がなくても生きている!?―――ちぃっ!」 敵騎の背後に入った宗像だったが、対抗手段がない。 剣が通じないのは、昨日、嫌と言うくらい味わわされている。 宗像は、敵騎のランドセルを掴むと、未だに火花をあげる切断された首部へ、右腕の30ミリ機動速射野砲の銃口を突っ込み、引き金を引いた。 ヴォォォォォォォ……ム!! ガドリング砲の射撃音が終わった。 「……装甲内部に至近距離からだ」 宗像は自分に言い聞かせるように言った。 「これで死ななければ、冗談だぞ―――美晴っ!」 「はいっ?」 「なにボッとしてるんだ!仕留めろっ!」 宗像達が有利な戦いをしていた頃――― むしろ間逆の戦いを余儀なくされていたのは、二宮と美奈代だ。 男運のなさが、戦果にまで響いているんじゃないかと、自分達にイヤミを言いたくなったとしても無理はない。 相手はエーランド少佐だ。 ピーッ! 「ちいっ!」 警告と二宮の舌打ち。 そして、 バンッ―――ギュィィィィンッ!! ドンッ!! 二宮騎のシールドに光が命中、1秒足らずのタイムラグの後、爆発が生じた。 「ML(マジックレーザー)攻撃っ!」 牧野中尉が怒鳴る。 「前方、11時方向、距離1500っ!」 「速すぎるっ!教官っ!」 「ソコトラ島が見えた!」 二宮は怒鳴った。 「降りるぞ、高度を落とせっ!」 二宮騎は、半ば融解してへしゃげたシールドを構えたまま、地上へ降下した。 美奈代達もそれに続いた。 「注意して!」 “さくら”が怒鳴ように言った。 「何か海中に潜んでいる!」 「何っ!?」 「数5。騎種、ライブラリーなしっ!水中を追いかけてきている!」 「何だとっ!?」 「敵接近中、距離1200」 二宮の目の前で、敵騎が滑るような機動で地面に降り立ったかと思うと、そのまま切り込んできた。 機動に無駄がない。 乗っているのがかなりのベテランだと、動きだけでわかる。 教本の掲載したいな。 二宮はふと、そう思った。 「泉、斬艦刀準備。弾幕を張れ」 「弾幕?効くんですか?」 「祈れっ!同時に煙幕(スモーク)発射っ!隙を見て逃げるっ!」 ポンッ。 気の抜けたような音がして、メサイアの肩に仕込まれた煙幕弾発射装置から煙幕弾が撃ち出された。 爆発すれば一瞬で騎体を覆い隠すほどの白い煙の柱が、撃ち出された弾の数だけ立ち上り、美奈代達の前方の視界を奪う。 美奈代達は、その柱の向こうへむけ、照準もつけずに火砲を乱射した。 二宮がやろうとしていることは単純だ。 敵から自分達の姿を隠した上で火砲の乱射を行い―――とにかく敵の接近を止める。 その間に逃げる。 そういうことだ。 煙幕の別機能、レーダーとと熱画像処理双方のシステムへの干渉が即座に始まった。 目の前のモニターのいくつかがブラックアウトした。 「よしっ!行くぞ、ついてこいっ!」 二宮騎からそんな号令がかかったのは、美奈代が120ミリ機動速射野砲を撃ち終わったのとほぼ同じタイミングだ。 「了解っ!」 美奈代は、浮き上がる二宮教官騎に続こうとした。 だが――― ピーッ!! 「―――来ますっ!」 「ちいっ!」 煙幕をかいくぐって突撃してきた敵騎のシルエットが白い煙の向こうに見える。 美奈代はとっさに120ミリ機動速射野砲を煙幕の中へと投げつけた。 ザンッ! 砲が真っ二つに叩き斬られ、漆黒の敵が現れた。 「小手先の技が通じると思うなっ!」 エーランドは右太股にマウントしていた戦斧を抜き、敵騎にめがけてメース、ツヴァイを突進させた。 警報が鳴り響き、メースのエンジン音と戦闘機動の振動が体を揺さぶる。 これが戦場の醍醐味だ! エーランドは歓声を上げたかった。 再び立った戦場(いくさば)は、今でも自分を歓迎してくれている! そう、叫びたかった。 「いい感じだ!」 エーランドは、最初から目星を付けていた騎に襲いかかった。 「―――さぁ。相手をしてもらおうか!」 敵騎に何の躊躇もなく突撃するエーランドには、先日の圧勝の記憶がある。 満足な抵抗も受けず、一方的に追いつめた記憶。 それが、彼を誤算へと導くなんて、予想しろという方が無理だった。 その瞬間まで、エーランドは敵を切り刻む自分の未来を信じて疑っていなかった。 その瞬間は―――すぐにやってきた。 「何っ!?」 敵騎が、例え一瞬とはいえ、視界から消えた。 想定外の出来事に、エーランドの戦斧が空を斬った。 「何!?」 戦斧がおかしいことに気づいたのは、戦斧を振り降ろしきった後だ。 戦斧が―――軽い。 「……何?」 戦斧の柄から上が―――ない。 敵の武器―――斬艦刀が、ツヴァイの戦斧を叩き斬ったなんて、エーランドには想像さえ出来ない。 「な!なんだと!?」 エーランドは、戦斧を真っ二つに叩ききられたことに、少なからず狼狽した。 「じ、人類の技術はここまで!?」 戦斧は単なる金属の斧ではない。 騎体から供給される魔力によって敵の装甲をかち割ることの出来る立派な魔法兵器だ。 それを真っ二つにしてのけるとは―――!! 「や、やるなっ!」 嫌な汗が背筋を流れ、体内を何か表現出来ない不快感が走る。 それが忘れかけていた恐怖という感情だと気づき、エーランドは自分を取り戻した。 「ふふっ―――ハッハッハァッ!!」 ツヴァイのコクピットにエーランドの笑い声が響く。 「楽しませてくれるわっ―――人類がぁっ!」 振り下ろされる敵騎の長剣。 エーランドはその柄を抑え、その腹部に蹴りを食らわした。 「ちぃっ!」 バランスを失い、ひっくり返る二宮騎に、エーランドは容赦なく襲いかかった。 腰に下げていた剣を抜き、倒れた二宮騎を串刺しにしようと、連続した突き技を繰り出す。 二宮騎は、それを大地を転げ回ることで回避する。 「教官っ!」 美奈代がけん制のために機動速射野砲を放つが、30ミリ機動速射野砲程度で割れる装甲をツヴァイは持ち合わせていない。 一瞬だけ、その攻撃を止めたのが精一杯の功績だ。 「無駄なあがきを―――いつまでも!」 ツヴァイの蹴りが二宮騎の腹部を蹴り上げ、二宮騎がくの字になって宙に浮いた。 「ぐっ!?」 そんな鈍いうめき声を、通信装置に聞いた美奈代は、何の躊躇いもなく二宮騎救援のために、エーランドへ向かって斬りかかった。 「このぉぉぉっ!」 美奈代は、ツヴァイめがけて、30ミリ機動速射野砲をを乱射しながら接近、滅茶苦茶な太刀筋で攻めまくる。 美奈代にとって、目の前の敵を撃破するより、二宮騎から敵を引き剥がすことの方が、余程大切なのだ。 「な、なんだ!?」 ところが、相手にする方は驚くしかない。 人類の太刀筋とはこういうものですとでも説明されれば、納得するしかない立場なのだ。 しかし、それが形もへったくれもない、恐ろしくデタラメなのは確かなのだ。 「こいつは―――ぐっ!?」 かわしたはずが、肩部装甲を切り落とされた。 先日の武器ではこうはいかなかった。 どうやら、秘密は長剣にあるらしい。 エーランドはそう判断し、武器を奪うチャンスを狙った。 隙を見て敵を倒すだけでいい。 理屈ではわかっている。 ところが、その太刀筋のあまりのデタラメぶりに、危なくて近づくことが出来ない。 しかも、敵の方がリーチが長いとあっては尚更だ。 「こいつ!」 エーランドは予想外の動きを見せる剣に翻弄されながら言った。 「余程上手いのか、それとも単なるバカか!?」 型もへったくれもあったもんじゃない。 これが剣術使いなら、素人も同然だ。 そうか。 だから、それだけに逆に攻撃を予測出来ないのだ! 「こんな―――っ!」 ようやくみつけた隙を見て、エーランドは敵騎の胸に蹴りを入れた。 吹き飛ばされた敵騎が、地面を抉りながらスライディングして止まった。 「デタラメがいつまでも通用するかぁぁっ!」 敵騎が立ち上がり、再び斬りかかってくる。 「まだやるのか!?―――ええいっ!」 エーランドは敵騎の剣を止めた。 「中のメース使いの面が見てみたいものだ!」 エーランドの駆るツヴァイは、シールドを構えて突撃してくる美奈代騎めがけて逆襲に出た。 ツヴァイの肩部シールドと、美奈代騎のシールドが激突。 斬艦刀が逆袈裟斬りに走り、ツヴァイが体勢を低くしてかわす。 ツヴァイが、美奈代騎の懐に飛び込んで突き飛ばし、その動きごと止める。 「―――くっ!」 全身にアドレナリンが走り、体が熱くなるのがエーランドにはわかる。 体中の血が沸き立つようなこの感覚。 生死の境、刃の上を歩くような緊張感。 このギリギリの感覚が、何より楽しい!! エーランドは、その高揚した気分のまま、ツヴァイの剣を構えなおした。 「―――さぁ、いくぞ人類っ!」 「くそ―――しつこい男は!」 斬艦刀を振り回し続け、息が上がった美奈代は、荒い息のまま、目の前の敵騎を睨んだ。 「嫌われるんだぞぉっ!?」 息を飲み込んで呼吸を抑え、美奈代は逆襲に転じた敵騎に斬りかかった。 最初はありがたかった斬艦刀の長さが、今となっては重荷になりつつある。 15メートルは長すぎる。せめて10メートルだ。 美奈代はそんなことをつぶやきながら、“征龍改(せいりゅうかい)”を駆る。 両手で剣を構える敵騎が、騎体を自分の騎に突撃させて来るのがスクリーン一杯に映し出される。 敵騎が突き技で来るのは、その構えから嫌でも分かる。 大降りに振り下ろすより、ここは突き技で来る方が正しい。 ―――避けられない! 美奈代の心のどこかで、そんな警告が鳴り響いたのは、敵騎の剣をうち払おうと切っ先を下げた体勢をとった美奈代の心の中だ。 「ダメです!」 牧野中尉が悲鳴を上げる。 「回避可能性5%!脱出してくださいっ!」 迫り来る剣がコクピットへマトモに命中するだろう。敵の突撃スピードと構えは完璧だ。 剣をうち払った所で、体当たりをマトモに喰らう。 どうするか。 「―――くうっ!」 美奈代が乾坤一擲のカケに出るべくSTRシステムに力を込めたのは、攻撃が完全に回避不能になる直前のことだった。 そして、 勝敗は一瞬で決まった。
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勇敢なパイロット アイドレスWiKiの該当ページ L:勇敢なパイロット = { t:名称 = 勇敢なパイロット(職業) t:要点 = パイロットスーツ,マフラー t:周辺環境 = 宇宙 t:評価 = 体格4,筋力6,耐久力7,外見6,敏捷7,器用7,感覚7,知識8,幸運5 t:特殊 = { *勇敢なパイロットの職業カテゴリ = ,,派生職業アイドレス。 *勇敢なパイロットの位置づけ = ,,パイロット系。 *勇敢なパイロットのパイロット資格 = ,,搭乗可能({I=D,RB,航空機,宇宙艦船})。 *勇敢なパイロットの搭乗戦闘補正 = 搭乗,条件発動,({I=D,RB,航空機}に搭乗して、戦闘する場合での)全判定、評価+2 } t:→次のアイドレス = 勇敢な名パイロット(職業),スーパースティック(アイテム),宇宙戦闘機ナントナク(アイテム),つおい舞踏子(職業) } 派生前 T17リザルトアイドレス コメント 勇敢になることで体格+3、筋力+6、耐久力+7、外見+6、敏捷+7、器用+7、感覚+6、知識+7、幸運+4 される。(パイロットと比較) 他の勇敢な~とかのT17リザルトアイドレスと比べると上昇が高い。といってもパイロット職自体が最初期のアイドレス(人アイドレス派生になるしね)なので、ある意味初期の頃と今だとこれだけ評価系も上がってるんだよ と比べるのに向いているアイドレスなのかもしれないね。 ちなみにパイロットの時にはRBのパイロット資格がなかったが、初期の段階ではRBがなかったってのもあるしねぇ。
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登場パイロット MELEE :近接 RANGED:遠距離 REFLEX:反射神経 地球連邦軍 (E.F.F) パイロット名 階級 コスト 初期Lv MELEE RANGED REFLEX 出展 アムロ・レイ 24,000 9 146 163 196 1st ブライト・ノア 12000 16 164 298 170 1st セイラ・マス 7,000 6 84 108 148 1st フラウ・ボゥ 1,000 2 20 20 30 1st カイ・シデン 6,500 6 136 168 160 1st ハヤト・コバヤシ 5,500 6 184 140 116 1st ミライ・ヤシマ 3,000 6 42 96 174 1st リュウ・ホセイ 6,000 9 185 155 115 1st スレッガー・ロウ 9,000 19 165 312 215 1st デン・バザーク 大佐 15,000 31 374 374 295 MS-X リド・ウォルフ 少佐 13,500 26 324 270 344 戦略戦術大図鑑 テネス・A・ユング 少佐 13,000 26 280 364 260 戦略戦術大図鑑 エイガー 少尉 5,000 11 105 154 105 ジオニックフロント ミケル・ニノリッチ 伍長 2,500 6 76 85 70 第08MS小隊 エレドア・マシス 伍長 3,000 6 52 100 180 第08MS小隊 テリー・サンダース・Jr 軍曹 5,500 9 185 155 135 第08MS小隊 カレン・ジョシュワ 曹長 5,800 11 215 155 125 第08MS小隊 シロー・アマダ 少尉 10,000 13 186 216 186 第08MS小隊 クリス 少尉 7,800 13 145 145 237 ポケットの中の戦争 アルファ・A・ベイト 中尉 5,700 16 150 190 150 0083 チャップ・アデル 少尉 4,500 13 104 215 135 0083 ベルナント・モンシア 中尉 8,400 21 245 245 245 0083 ジャック・ベアード 少尉 3,800 11 116 125 125 THE RIDE アダム・スティングレイ 曹長 2,800 11 125 96 96 THE RIDE マスター・P・レイヤー 中尉 5,800 16 170 170 170 コロ落ち レオン・リーフェイ 少尉 3,200 11 96 96 134 コロ落ち マクシミリアン・バーガー 少尉 2,200 7 90 100 85 コロ落ち ユウ・カジマ 少尉 4,800 11 174 116 125 BLUE フィリップ・フューズ 少尉 3,000 9 110 90 78 BLUE サマナ・フィリス 准尉 2,000 6 81 81 81 BLUE ギャリー・ロジャース 大尉 12,800 21 245 245 354 MSV ロン・コウ 少尉 8,000 18 186 175 186 ハインツ・ベア 中尉 6,400 16 330 136 150 テキサン・ディミトリー 中尉 7,700 16 106 270 284 バックマイヤー 中尉 7,500 16 190 230 220 クラウディオ・メロ 伍長 1,500 3 49 49 39 ジュリアン・ミラー 軍曹 1,500 5 59 95 59 アルフォンス・ハーメル 曹長 1,800 7 80 80 80 ジルダ・リデック 曹長 2,000 9 105 88 61 ディルク・ヤン・コップ 准尉 2,700 11 87 145 116 ジオン公国 (PRINCIPALITY OF ZEON) パイロット名 階級 コスト 初期Lv MELEE RANGED REFLEX 出展 シャア・アズナブル 少佐 26,500 26 392 318 368 1st ララァ・スン 少尉 13,000 11 86 252 287 1st シャリア・ブル 17,000 31 225 403 394 1st マ・クベ 大佐 9,500 31 354 236 235 1st アイナ・サハリン 第08MS小隊 ノリス・パッカード 第08MS小隊 ガイア 15,000 31 374 305 354 1st マッシュ 10,800 26 340 284 220 1st オルテガ 11,500 26 314 320 260 1st ランバ・ラル 17,500 26 382 280 304 1st アナベル・ガトー 大尉 0083 シーマ・ガラハウ 少佐 0083 クラウレ・ハモン 4,800 9 108 202 148 1st クランプ 5,200 19 245 168 168 1st コズン・グラハム 5,000 13 195 175 124 1st アコース 4,200 13 144 195 124 1st フラナガン・ブーン 5,200 23 245 205 143 1st アカハナ 3,500 16 122 82 264 1st トクワン 9,000 16 210 190 284 1st デミトリー 4,000 13 144 124 215 1st ニムバス・シュターゼン 大尉 4,000 17 290 95 165 BLUE
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≪開幕の情報確認・任務選択≫ ↓ ≪自由行動ターン≫×4 ↓ ≪対話交流ターン≫×1 ↓ ≪新兵との交流ターン≫×2 ↓ ≪任務受領・次週へ、イベント・ダイスなど≫ ターン経過単位は『一週間』(コマンド×4、コミュ×1、新兵コミュ×2) その『一週間』が4回で『一ヶ月』が経過。 第501大隊 運営マニュアル 1.部隊の運営について 当部隊は基本的に1週間単位でスケジュールを管理しています。 自由行動枠4枠、対話交流ターン(コミュターン)1枠により1週間を構成しています。 行動によっては名声ポイントを消費します。 1-1名声ポイントについて 名声ポイントは基本的には大隊運営費として月額20Pが補充され それ以外は任務実行によって手に入ります。 任務などによる戦闘においても報酬と別に下記のボーナスが入ります。 ネームドキャラ撃破・・・・1人撃破で合計5点 大型機撃破・・・・5点×撃墜数 MSの撃破・・・・1点×撃墜数 エース機(専用機)撃破・・・・5点 ボス撃破ボーナス・・・・10点 また、累積名声ポイントはできない夫の知名度として処理されています。 【無名の兵士:名誉点0~50。 まだ一平卒ぐらいの認知度。】 【無名の熟練兵.:名誉点51~99。 部隊内では頼りになる存在。】 【噂の兵士 :名誉点100~150。 腕のいい兵士がいると噂になっている。】 【基地のエース:名誉点151~199。 その腕前で知られるその方面軍のエース。】 【エースパイロット:名誉点200~250。 エース名鑑にも「一応」記載される。】 【ジオンのエース:名誉点251~299。 自国の士官学校の現代戦史教本に記載される。】 【ジオンのトップエース:名誉点300~400。 連邦の士官学校の現代戦史教本にすら記載される。】 【伝説のエースパイロット:名誉点400~。 その名前は100先の世であっても畏怖される。】 つまり累積名声ポイントに換算されない任務は概ね後ろ暗いなんかです。稼ぎ時ですね! 2.自由行動枠について 自由行動枠は基本的に下記のコマンドを選択します。 2-1・戦力強化コマンド 追加コミュ、MS・武器強化・コミュ追加・意見具申などといった複数のコマンドがあります。 ○5ポイント 仲間と追加コミュニケーション(一人限定) 機体性能向上(EP or LP 2ポイント上昇) ※上限値プラス20まで 武器性能向上(攻撃力1ポイント上昇) ※上限値プラス10まで 武装の追加 ○10ポイント 機体のパーソナルカラー取得 仲間とのコミュニケーション(戦闘参加可能メンバー全員) 意見・具申 マゼラアタック部隊へ支援要請が1回出来る。 ドダイYSを受領 ※1戦闘一回使用可能。 ○15ポイント 専用機体受領可 新機体受領可 ※試験機のテスト等をしたあと可 そして戦力強化というコマンドを使用した場合、そのカテゴリーの中にある 上記の行動を纏めて行うことが可能です。 ※ただし、様々な理由で、行動を空費してしまってももう一度、買い物のやり直し救済するなどの一切ありません ※名声消費は戦力強化単位で計算します 2-2・情報整理コマンド 非戦闘スキルを使用し情報収集を行います。 これらはコミュと並び地雷解体に使用します。任務の前に(あ、これアカンやつや)と思ったら情報収集しましょう! 2-3・自己鍛錬コマンド 成長させたいキャラクラーの『レベル/10』(四捨五入)分の名声値でガチャを回します。 【重要】PC成長に関するルール1 成長点が規定値に達し、各ステータス値への成長を行う際、1つのステータスの成長量を「4」までとします。 【重要】PC成長に関するルール2 累計成長ポイントが100に達したら以後は成長に必要なPは5から7へ増加します。 2-4・自己鍛錬(その2)コマンド 「非戦闘スキル」の成長、獲得用コマンドです。 昇進時にも非戦闘スキルは成長しますが地雷解体をするなら非戦闘スキルも重要です! 2-5・直接面会コマンド 上官や、他派閥の代表と顔を会わせて交渉と直接面会することができます 思う存分胃壁を削りましょう! 【重要】意見具申と直接面会について 意見具申は名声点を消費することで諸々の障害をクリアした上で、自分の階級などの重みも加算し意見を述べる事ができます。 直接面会は名声値を消費しませんが、相手の政治状況を勘案しなければなりません。 確実性を重視するなら戦力強化→具申を使用すべきでしょう 2-6・新兵育成コマンド 鍛錬コマンド 成長させたい新兵が所属する【小隊】を選択します。 「10」点の名声点を消費し【!1D5】のダイスを振り、出目の数だけ新兵のレベルが上がります。 また選択した【小隊】に所属する新兵を一人のみ選択した場合は【!1D10】でダイスを振ることできます。 ただし、このコマンドは新兵が所属する【小隊長】のレベル以上に成長することはできません。 継承コマンド 「10」点の名声点を消費毎に【小隊長】が所有するスキルを新兵「1」名に継承させることができます。 またデーターバンクを利用すれば【小隊長】が所有していないスキルの習得も可能です。 配置換えコマンド 新兵たちを所属する【小隊】から別の【小隊】へ配置換えを行います。 2-7・任務実行 MS戦闘や拠点攻略を主に行います。重要イベントから騙して悪いがまで色々です。 3.対話交流ターンについて 対話交流ターンはさまざまなキャラクターと交流することができます。 MSパイロット達と交流する際には成長ポイント1が入り、地雷解体もできます。 また、非MSパイロットの人たちの場合はコミュ回数を重ねる事でスキル成長します また、新兵の交流については基本は、通常の交流と同じですが。 通常の交流に加え、『できない夫』が「個々に」交流を行った新兵に対し 「鍛錬コマンド」 (「10」点の名声点を消費し【!1D10】でダイスを振る) 「継承コマンド」 (条件が揃っていればできない夫が保有するスキルの継承を行う) 「配置変えコマンド」 (自由行動ターン時と変わらず) などを行うこともできます。
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パイロット 【商号履歴】 パイロット株式会社(1989年10月1日~2003年7月1日株式会社パイロットグループホールディングスに合併) パイロット萬年筆株式会社(1938年6月~1989年10月1日) 株式会社並木製作所(1918年1月~1938年6月) 【株式上場履歴】 <東証1部>1962年8月1日~2001年12月25日(株式会社パイロットグループホールディングスに株式移転) <大証1部>1962年8月1日~2001年12月25日(株式会社パイロットグループホールディングスに株式移転) <東証2部>1961年10月2日~1962年7月31日(1部に指定替え) 【沿革】 大正7年1月 株式会社並木製作所を設立し、万年筆の製造、販売開始 大正15年10月 インキ製造、販売開始 昭和2年6月 シャープペンシル製造、販売開始 昭和10年12月 株式会社並木製作所志村工場(昭和41年5月東京工場に改称)を開設 昭和13年6月 株式会社並木製作所を「パイロット萬年筆株式会社」と改称 昭和23年11月 パイロット萬年筆株式会社平塚工場を開設 昭和25年4月 パイロットインキ株式会社を設立(現・連結子会社) 昭和35年1月 パイロット機工株式会社を設立 昭和36年6月 ボールペン製造、販売開始 昭和36年10月 パイロット萬年筆株式会社が東京証券取引所市場第2部に上場 昭和37年8月 パイロット萬年筆株式会社が東京証券取引所市場第1部銘柄に指定替え、大阪証券取引所市場第1部に新規上場 昭和39年12月 コンピュータリボン製造、販売開始 昭和47年7月 パイロット・コーポレーション・オブ・アメリカを設立(現・連結子会社) 昭和48年7月 貴金属・宝飾品類製造、販売開始 昭和50年4月 パイロット機工株式会社を「パイロットプレシジョン株式会社」と改称(現・連結子会社) 昭和53年11月 パイロット萬年筆株式会社伊勢崎工場、東松山工場(昭和63年1月東松山事業所に改称)を開設(東京工場より移転) 平成元年10月 パイロット萬年筆株式会社を「株式会社パイロット」と改称 平成6年12月 パイロット・インダストリー・ヨーロッパ・エス・アー(平成10年12月パイロット・ペン・フランス・エス・アーと合併しパイロット・ヨーロッパ・エス・アーに改称、平成13年12月パイロット・コーポレーション・オブ・ヨーロッパ・エス・アーに改称)設立 平成11年4月 株式会社パイロット伊勢崎第二工場を開設 平成13年12月 株式移転により株式会社パイロットは東京証券取引所市場第1部、大阪証券取引所市場第1部上場廃止 平成14年1月 株式会社パイロット、パイロットインキ株式会社及びパイロットプレシジョン株式会社が株式移転により株式会社パイロットグループホールディングスを設立、東京証券取引所市場第1部、大阪証券取引所市場第1部に新規上場 平成15年7月1日 株式会社パイロットグループホールディングスが株式会社パイロットを吸収合併し、社名を「株式会社パイロットコーポレーション」と改称
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●アフリカ 某所 門(ゲート)付近に展開した輸送艦隊のランプが開かれ、妖魔達が列をなして乗り込んでいく。 物資運搬用の車両が砂塵をあげて駆け回っている。 「急げっ!」 「ぼさぼさしている奴は置いていくぞ!」 士官達が殺気だった声を上げる。 「搬入出来る物資は全て積み込め!人類にくれてやる理由はない!」 「……正直」 そんな光景を一望出来る小高い丘の上。 民間軍事会社“イシス”から送り込まれたユム中将は、苦々しげに見つめていた。 空は気象操作によってここ数日、暗い雲で一面覆われている。 そんな天気のせいでもないだろうが、高い背を白い軍服で包み、カイゼル髭を生やした昔の海軍将校さながらの外見を誇る彼の顔には、明らかな疲れが見て取れる。 目の前で、彼の部下達がやろうとしているのは、10年間多大な犠牲の元、守り続けてきたアフリカ大陸からの撤退なのだ。 勝利もなにもない。 敗北に敗北を重ね、それでもなお、戦い続けてきた彼等は、司令部からの紙切れ一枚、撤退命令一つでこの地を放棄しようとしているのだ。 彼はそれを指揮しているのだ。 それだけに――― 「この命令は受け入れがたいものがあります」 それが本心だ。 「……ま、そうでしょうな」 硬い表情のまま頷くのはユギオだ。 「しかし、これが最も効率的なのです」 「……我々は」 ユム中将は手にした指揮杖を掴む手に力を込めた。 「さほどに無力でしたか?」 「……人類の共闘者が」 ユギオはその問いかけに答えなかった。 「予想以上に頑張ってくれた。すぐ近くまで軍を進めてくれたのです。ここで我々が血と資金を浪費するより、彼等に後を託す方が効果が望めるのです」 「この大陸で、この日を迎えるために、一体、私の部下が何万、犠牲になったかわかった上での発言ですか?」 「リームトスの英雄と呼ばれた閣下の発言とも思えませんね」 ユギオは言った。 「あなたの勤務する“イシス”は、利益を追求する民間会社です。主義主張や、兵隊の意地によって戦いを続ける存在ではありません。あなたとも、そういう雇用契約のはずだ」 「……」 ユム中将の目の前で、輸送艦がよろめきながら離陸を開始した。 舞い上がった砂塵の嵐が地上の他の妖魔達の姿をかき消してしまう。 「戦争における効率と利潤を追求するのが、あなたの務めです。つまらない意地で、会社に損害を生じさせるのはあなたのすべき事ではない」 「……正直」 ユム中将は答えた。 「いろいろと言いたいことはありますが、ここで言うべきではありますまい」 「……どうも」 「して?」 ユム中将は訊ねた。 「我らが心強いお味方でいらっしゃる、その中華帝国軍というのは、どの辺にいらっしゃるのです?」 アフリカからの魔族軍の突然の撤退。 それは、魔族軍残存部隊への最終攻撃作戦を意味する、アビシニア作戦第四段階開始の半日前になって確認された出来事だった。 順調に攻略作戦が推移した場合、魔族軍が立てこもるだろう場所は、EU軍司令部にもあらかじめ分かっていた。 作戦の開始数ヶ月前から、魔族軍自身が半径数十キロを越える一大塹壕陣地を構築し始めたからだ。 そこは、どんな気象学者にも理由が分からない、半径50キロにわたる雲のカーテンがかけられた“クラウド・フィールド”―――魔族軍の門(ゲート)付近から西へ100キロの地点。 塹壕構築の見本として保存したい。 これは芸術だ。 ドイツとフランス双方の工兵隊長が絶賛した程の塹壕陣地が完成したのは、第二段階の攻略半ばのことだ。 第三段階がすでにスタートした時点で、EU軍は全軍に動員をかけ、この陣地攻略に向けた準備を始めた。 対する魔族軍も、各地の陣地を放棄し、ここに集結を開始しつつあった。 連日、EU軍参謀部では、発狂者や自殺者が出るほど模擬戦闘シミュレーションが繰り返され、そのデータを元に、攻撃手順が厳密に定められた。 アフリカに送られた補給物資は、各集積所に山のように積み上げられていた。 総兵力60万がアフリカの土を踏んだ。 全ては、第四段階。 この陣地攻略のためだ。 そう。 この陣地攻略とはすなわち、 史上空前絶後の一大陣地攻略戦。 そう呼ぶにふさわしい代物だったのだ。 勝利すればしたでよし。 敗北したところで、それでもよい。 戦うことこそに意義がある。 EU軍司令部には、戦う前からそんな空気が生まれていた程、人を熱狂させる規模の作戦となるはずだった。 所が、EU軍は歴史に残るべきその戦いを前に――― 「敵に逃げられただと!?」 そういうことになった。 “消滅” マスコミは、魔族軍を“撤退”したと報じなかった。 “消滅”した。 そう報じた。 この表現ほど、EU軍にとって、目の前で起きたことを適切に表す表現は存在しない。 何しろ、数日間、魔族軍陣地の上空を覆っていた雲が晴れた後には、魔族軍陣地は全て痕跡すら残っていなかったのだ。 撤退なんて生やさしいものじゃない。 消滅という言葉以外に、表現のしようがなかった。 「一体、我々は魔族軍に勝利したのか?それとも見捨てられたのか?」 魔族軍陣地跡に立ったEU軍総司令官ハンス・E・ミューゼル大将が、そう困惑した顔で語ったというが、まさにその通りだった。 EU軍には、勝利したという実感はこれっぽっちも存在していなかった。 そして、その翌日にはEU軍を新たな問題が襲った。 この作戦のために投入した兵力の処遇だ。 余剰に近い大兵力をそのまま撤退させるのか? 現場での2日間の混乱と、4日間に渡る国家首脳レベルの会議が、この問題のためだけに費やされた結果、ヨーロッパ各国首脳は声明を発表した。 「我がヨーロッパには、未だ脅威が存在する」 後にミュンヘン宣言と呼ばれる宣言は、その一言から始まった。 「かつて13世紀、ヨーロッパを窮地に追い込んだタタール人の恐怖が、再び我々に襲いかかろうとしている。 文明を破壊し、人々が営々として築き上げてきた全てを焦土と化し、奪い、殺し尽くしたタタール人。 多くの都市が彼等の略奪と虐殺としてこの地上から消え去ったことは、歴史が教えている。 彼等が人類に与えた罪は、はかり知ることが出来ない。 彼等の罪、そして、彼等の暴虐を、我々は過去の出来事として忘れようとしていた。 だが、それは歴史の闇から突然に現れた。 すでに、アジア、中東、世界中が彼等によって攻め落とされ、多くの罪なき人々が殺され、或いは奴隷となっている。 このまま彼等の暴虐を放置することは、我々の滅亡を意味しかねない。 彼等をヨーロッパに近づけてはならない。 彼等を中東から駆逐し、アジアに叩き返さねばならない。 我ら文明の指導者たるヨーロッパは、そのために武器をとらねばならない」 大凡、そんな趣旨だ。 かつて一大帝国を築き上げたモンゴル人と中国人を同一視する辺りはどうかという意見はあるが、かつて中国人は、モンゴル軍の主として工兵部隊に属し、バグダッド周辺の灌漑施設を破壊しまくった過去がある。 バグダッド周辺の環境悪化の一因が彼等にあることを考えれば、大凡間違いとも言い切れない。 西欧人にとって中国人とモンゴル人を区別しろという方が無理だ。 すでにサウジアラビアの首都バーレーンは陥落し、王族はヨーロッパへ亡命。 トルコ帝国を始め、中東方面の大半の国が中華帝国に恭順している。 これにより、中東からの原油の対欧州向けの輸出は実質停止。 中華帝国はEU全体に対する対話を完全に拒み、各国の個別交渉によるEUの切り崩しに動いていた。 中華帝国が中東において強く出られたのは、トルコを同盟に取り込み、地中海のEUの動きをけん制出来たこと、そして、アフリカの魔族軍を警戒するがあまり、EU軍が中東に軍を進めづらいという判断があったからだ。 今、その脅威がアフリカから消えた。 中東の原油資源確保のため派遣された中華帝国軍は25万。 彼等に、EU軍は狙いを定めようとしていた。 ●“鈴谷(すずや)”艦長室 「―――正直な話」 美夜は言った。 「一番びっくりしたのはEUじゃなくて、中華帝国の連中でしょうね」 「まぁ、ね。それにしても」 二宮は船窓の外を眺めた。 舷側の航行灯が赤い点滅を続けていた。 「航行灯の灯りが、こんなにきれいだったなんてね」 「―――そうでしょう?」 頷く美夜の顔は、どことなく嬉しげだ。 「―――まぁ、しばらくのことだけどね」 船窓の向こう、ヘッドライトの列が走っていく。 EU軍が移動しているのだ。 「中華帝国の連中、何か言ってるの?」 「いろいろオドシはかけているみたいよ?」 美夜はクスクス笑った。 「もう制海権も制空権もないに等しいけど」 「先にネをあげた方が負けってことね」 「そういうこと」 美夜はサイドボードからウィスキーのグラスを取り出した。 「どう?」 「いただくわ……それにしても」 ウィスキーが注がれる間に、二宮は続けた。 「あの子、どうするの?」 「フィアのこと?」 コクン。 二宮は無言で頷いた。 「……気にするな。という方が無理よね」 「MCR(メサイア・コントローラー・ルーム)からの単独コントロールで戦闘機動かましたなんて、ありえない」 「……ええ」 二宮が言う通りだと、美夜も思う。 「元候補生にして総隊長経験者に言うのもなんだけど、MC(メサイア・コントローラー)は結局の所、人間で言えば体と感覚器を司る大脳。対する騎士は運動を司る小脳。大脳たるMC(メサイア・コントローラー)が小脳を兼ねるなんて、ちょっと信じられない」 「厳密には違うというべきでしょうけどね」 美夜は苦笑しながら言った。 「言いたいことはわかる。でもね?真理」 グラスに口を付けた美夜は、諭す様な口調で言った。 「今、私達に必要なのは―――戦力よ」 「ターゲット、距離2600。こちらフィア・ツヴォルフ騎。射撃、開始します」 甲板に寝そべった“幻龍改(げんりゅうかい)”が大型の狙撃砲を構える。 目標はアデン湾の岩場にペンキで書かれた×印。 フィア騎の横には弾着観測のため、染谷騎が片膝の体勢で待機している。 「こちら“鈴谷(すずや)”司令部。ツヴォルフ騎へ。射撃許可」 「了解」 「レコードだって!」 さつきが興奮気味に言った。 「スゴイよあの子!」 「着弾範囲が2メートル?ML(マジックレーザー)でもあるまいに」 宗像もあきれ顔だ。 一人、面白くないという顔をするのは美奈代だけだ。 「あれなら安心だな」 「嫌っ!」 美奈代達が通路にさしかかったところで、そんな怒鳴り声が響き渡った。 「絶対にイ・ヤッ!」 フィアの怒鳴り声だ。 「わかってくれ、フィア!」 相手は染谷だと、その声でわかった。 美奈代達は、思わず互いの顔を見合うと、そっと通路の角に近づいた。 通路の角の向こう側。 困惑する染谷と、顔を真っ赤にしているフィアがいた。 「何で!?どうして!?」 フィアはその愛らしい瞳に涙まで浮かべ、肩で息をするほど怒っている。 「私、言われた通りに狙撃した!頑張ったもん!艦長だって成績認めてくれたでしょう!?」 「だから!」 染谷も珍しく感情的になっている。 「君を戦場に連れて行くわけにはいかないんだって!」 「だからどうして!」 「よく考えて。フィア!」 染谷はフィアの細い肩を両手で抱きしめるように押さえた。 「君は立場がわかっていないんだ」 「わかっている!私はあのメサイアっていうのを動かせる!私は“メース使い”の能力あるから、あんな精霊体と同調することなんて簡単なんだから!」 「そういうことじゃくて!」 染谷は、一度、天井を仰ぎ見てから言った。 「君は間違いなく、魔族に狙われている」 「そんなの関係ないでしょう!?私は瞬と一緒にいたいの!瞬が側にいなければ、私の時間は動かないの!」 「僕は君を危険に曝したくないんだ!」 染谷は、そっとフィアを抱きしめた。 「好きな子に危険な思いをさせたくない」 「……あの女はいいの?」 「誰のことかは聞かないよ。大切なのは君だけだ」 そう、耳元で囁く染谷の声を聞いた美奈代は、突然、その場を走り去った。 ―――きっつ~い。 ―――ちょっと……いくらなんでも。 それを見送ったさつきと美晴が、小声でそう言い合うのも無理はない。 誰のことかは、皆が知っているのだ。 そんな彼女たちの前で、染谷は言った。 「君が一体、何者で、どうして魔族が君を狙っているのかは聞かない。誰にも言うつもりもない。だけど」 「―――だって」 フィアは悲しそうな眼で言った。 「それを知ったら……」 「……」 「―――瞬は絶対、私を愛してくれなくなるから」
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基礎データ ブランド名 DMBパイロットスクール 会社名 株式会社日本技研 電話番号 0120-66-1691 Fax番号 メール 企業分類 教育 現在の問合せ結果 × 現在のコメント 無回答、ガチャ切り 最終更新日 2008/08/20 特記事項 基礎データ特記事項 DMBパイロットスクール2008年6月23日の毎日朝刊に広告あり 2008年7月02日の毎日朝刊に広告あり 2008年7月18日の毎日朝刊に広告あり 2008年8月19日の毎日朝刊に広告あり 8/20 ×(無回答、ガチャ切り) 関連ページ 特に新聞に広告を出している企業は毎日新聞にとって泣き所となるようです 問合せ 問合せ先一覧 / 毎日新聞に広告を出していた企業(日付別) / 毎日jpに広告を出していた企業 / 電話問合せのコツ 結果別一覧 ◎◎-◎-○ / △ / ×(記号、数字、ローマ字) / ×(ひらがな) / ×(カタカナ・ア行~ナ行) / ×(カタカナ・ハ行~ワ行) / ×(漢字・あ行~か行) / ×(漢字・さ行~た行) / ×(漢字・な行~は行) / ×(漢字・ま行~わ行) 分野別一覧 製造業 / 製造業その他 / 小売、卸売 / サービス業、娯楽 / 医療、医薬 / 建設、不動産 / 金融、運輸、IT、その他 / マスコミ、出版 行政等一覧 行政、各種団体等 / 教育機関等 / 政治家、著名人 毎日新聞系列 【その1】 【その2】 【その3】 【その4】 【その5】 【その6】 【その7】 【その8】 【その9】 問合せ報告 毎日新聞関係の凸結果を淡々と張り続けるスレ7 ※「電凸」とは「電話問合せ」のインターネットスラング(俗語)です。(詳細は用語集) 対応評価の大まかな目安 ◎◎ 広告打ち切り・今後広告を出さない・今後広告を出す予定はない ◎ 良対応・厳重な抗議 ○ 普通、中立対応・対応検討中、今後注視 △ 保留・問合せの返答結果待ち(3日以内に回答なければ×) × 悪対応・無回答・処分は十分毎日の姿勢を容認・広告続行 このテンプレを編集 DMBパイロットスクール 2008年6月23日の毎日朝刊に広告あり 2008年7月02日の毎日朝刊に広告あり 2008年7月18日の毎日朝刊に広告あり 2008年8月19日の毎日朝刊に広告あり 8/20 ×(無回答、ガチャ切り) 62 名前: 名無し草 [sage] 投稿日: 2008/08/20(水) 16 49 59 「日本の母は息子の性処理係」毎日新聞が捏造記事125 http //changi.2ch.net/test/read.cgi/ms/1219126727/465 465 名前:可愛い奥様[] 投稿日:2008/08/20(水) 16 49 23 ID qwKvJVJo0 DMBパイロットスクールに電話問い合わせ(無回答、ガチャ切り) 概要を伝えた上で年配の男性(名前名乗らず)に電話を取り次いでもらう。 waiwai問題があったということを伝えると「おっしゃってることがよくわからないのですが、 新聞の不祥事と当校が広告を出すことと何の関係があるんでしょうか」と言われる。 「そういう運動をなさっている方ですか」と聞かれ、「いえ、あくまで個人の問い合わせです」 と答えると「それじゃ、そういう意見があったということですね、わかりました」→ガチャ切り。 関連ページ 検索 2008年10月06日の毎日朝刊 広告一覧 2008年11月23日の毎日朝刊 広告一覧 2008年8月19日の毎日朝刊 広告一覧 2008年8月25日の毎日朝刊 広告一覧 教育機関等への問合せ結果
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中東での利権を、中華帝国の行動を黙認することで確保しようとした米国の目論見は完全に崩れ去った。 この混乱に終止符を打ったのが、アメリカ大統領、ジョージ・バラマの急死である。 公の報道はこうなっている。 某日深夜、ジョージ・バラマ大統領は、ホワイトハウス内のバスルームで倒れているのを、様子を見に来たバルモア夫人によって発見された。 死因は心臓発作。大統領は心臓に持病を抱えており、連日の激務により、最近では疲労を訴えることが多くなっていた。 ただし、「バルモア夫人の強い希望」により、検屍の類は一切されず、大統領の遺体は、家族だけの密葬の後、火葬によりこの世から消えた。 バルモア夫人はの後すぐにアメリカを離れ、フランスのニースに隠棲したが、夫人が、生活費の名目で中華帝国からかなりの金額を極秘裏に受け取っていた事実もある。 中華帝国にとって助けとなる決定打を打ち出せなかった大統領に対する報復により暗殺されたと、まことしやかに囁かれるのも無理はない。 彼の死因が、本当に心臓麻痺による死亡だったのかは、永遠に闇の中だ。 そのバラマの後釜になったのが、副大統領のジェームズ・タイラーだ。 彼もまた、親中派の一人と目される一人であり、中華帝国からバラマの後継者として期待された人物だった。 二選を目指し、志半ばで倒れたバラマの後任として大統領選挙に出馬することを表明した彼だったが――― 出馬表明の翌日、シカゴで暗殺された。 犯人は中国人によって仕事を失ったと主張するヒスパニック系の移民。 背後からサタデーナイトスペシャルの22口径3発を脳に受けた“タイラー候補”は、初演説ではなくその無惨な死体で翌日の朝刊の一面を飾った。 時間的に後継者を選択する余力を失った与党・民政党に、野党連邦党が送り出したニコラス・J・ベネット大統領候補を止めることは出来なかった。 実は、このベネットというギリシア移民の子孫を、中華帝国は理解しかねていた。 経済的にも中道的な発言を繰り返し、右派なのか左派なのか判然としない、日和見的な態度を繰り返すせいで、大統領候補でありながら、対するバラマに全く歯が立たないだろうと囁かれ続けた存在だ。 この男が大統領に就任したら? その図式を、中華帝国は描くことが出来なかった。 むしろ、就任こそあり得ないと切って捨てる程度がふさわしい程度の認識しか持ち合わせていなかったともいう。 それが、中華帝国にとって最大の誤算であり、最大の悲劇の原因を生み出すことになる。 ベネットが対抗馬なしを理由に大統領に就任したのが、EU軍のバクダッド制圧の日だ。 このままでは世界戦争になる! この最悪の事態を回避する手腕を、世界がベネットに期待していた。 新大統領は事態の収拾を目指す国際会議を提唱した。 中華帝国が、駐米大使の偉をホワイトハウスに送り込み、大統領となったベネットとの接触させたのは、その協力を求めたからに他ならない。 先のバラマ同様の尊大な態度を崩さない偉に対し、ベネットは全く動じることなく、やんわりとした態度ですべてを受け流し、狐につままれたような顔をした偉をあっさり追い返した。 それでも偉は、自分の威圧でベネットをうち負かしたと本国に報告した。 ―――彼はバラマ以上に人形として有益でしょう。 CIAが諜報した偉の報告は、そんな感じでまとめられていた。 何をどうしたらそう思えるのか。 偉が本気でそう思っていたことは、後の関係者の証言からも明らかだ。 その偉を、翌日には青天の霹靂が襲うことになる。 場所は中東。 アラビア海に浮かぶ沖縄県ほどの小さな島。 名をラピス島という。 その地理的条件と、大型艦艇が多数接岸出来る港を持つことから、歴史ある中継貿易の拠点として繁栄した英国の植民地だ。 アラビア海の制海権を掌握した中華帝国軍にとって目の上のたんこぶに等しい存在だが、紅海を喪失したことで、英国海軍が十分な艦艇を送り込めないことを、中華帝国軍も熟知しており、あえて無視していた所だ。 ここに、米軍はバーレーンに向かう途中の艦隊を停泊させていた。 “鈴谷(すずや)”は、そこにさしかかろうとしていた。 事態は、そこから始まる。 “鈴谷(すずや)”がラピス入港を目前にして航行を続けている。 「美奈代、美奈代っ!」 長旅により、ついに食事から麺類が消えた食堂で、ハム定食と鯖缶定食のどっちを食べようか迷っていた美奈代を、興奮気味の声が招いた。 窓際に立ったさつき達だ。 何人か、乗組員達も興味深げに外を眺めていた。 「どうした?」 「ほらほらっ!」 美奈代が窓をのぞくと、そこには“鈴谷(すずや)”と平行して飛行す緑のバケモノが2機いた。 ずんぐりとした機体にプロペラが6つ回っている。 機体のサイズはメサイアよりはるかに大きい、空を飛ぶ様はまさに“バケモノ”だ。 しかも、その翼には大きな日の丸が描かれている。 「随分と大きいな」 「八式飛行艇ですよ」 美晴が私物の一眼レフのデジカメを構えながら言った。 「八式?」 「往年の名機、二式飛行艇の後継機です。半世紀かかって、すべての性能でようやく二式を越えることが出来た、現代の名機です」 「ふぅん?」 美晴は熱心にそう言うが、美奈代はピンとこない。 ただ、“大きいのが飛んでいる”程度にしか思えない。 翼幅48メートル、最高速度550キロ、偵察時の航続距離は9500キロに達する飛行艇は他には存在しないとはいえ、機械音痴の美奈代にとって“飛べば皆同じ”程度の認識しかない。 しきりに“乗ってみたい”を繰り返す美晴とは違う。 「それで」 美奈代は窓から顔を離した。 「連中、何でこんな所飛んでいるんだ?」 「国際貢献の一環ですよ」 「?」 「哨戒部隊を送り込むことで、EU軍に恩を売り込みたいんですよ。私達がヨーロッパルートを使えるのは、哨戒部隊の展開があってこそです」 「……感謝すべきか」 美奈代はそうつぶやくと、飛行艇に敬礼した。 「くそっ!」 受話器をアームレストに戻した美夜の口から舌打ちが漏れた。 「艦長?基地司令部は何と?」 「警戒任務にメサイアを回せ。その一点張りだ」 美夜は苦々しげに言った。 「基地司令はかなりの頑固者だ」 「哨戒ですか?」 「ミサイルの哨戒迎撃任務だ」 「ああ、それならメサイアは適任ですが―――」 副長はそこまで言ってようやく言葉の意味が理解出来た。 「つまり!」 「ラピスに反応弾が撃ち込まれる公算大。日本軍も警戒任務上、協力願いたし。言い分はそういうことだ」 「海軍がすでに飛行艇を派遣しているとは―――驚きでしたな」 「海軍の方がしっかりしているってことさ」 美夜は小さく微笑んだ。 「ラピス島からなら、中東の原油輸出再開が果たされた場合、あらゆる意味で警戒する拠点として申し分ないからな」 「では、我々はどうします?」 「明日には米艦隊の追加も入る。敵の狙いはそこだろう」 「大陸間弾道弾?」 「大陸間弾道弾なら、防空司令部からの通報一発で済む―――水と食料、任務終了後の休養、その辺が交換条件かな」 ●中華帝国軍空母“鞍山” 「日本軍だと?」 ―――ラピス島沖合にて航行中の飛行艦を確認。 その報告を受けた中華帝国海軍第四機動艦隊司令李提督は食事の手を止めた。 「はい。輸送タイプ1。随伴艦なし」 「……近衛騎士団(インペリアルガーズ)か」 李提督は壁の海図を見た。 「目的はラピス基地での補給か?」 「間違いないでしょう」 副官の海大校は顔色一つ変えずに頷いた。 「放っておいても構わないんだがな」 「現在、最も近い日本軍は、偵察部隊だけです。いかがなさいますか?」 「ここで我々の存在は明らかに出来ない。針路を変更しよう。本国からは?」 「現場の責任有る判断により善処せよ。ただし、無用の混乱は避けよ」 「有り難いお言葉だ……」 李提督は茶をすすると、席を立った。 「一々我々から仕掛けることで、我々の存在を暴露する必要もないだろう」 「党もその判断のようです」 海大校は頷いた。 「日本軍撃滅は現在の我々の任務ではありません」 「そうだ」 制帽を正しながら李提督は楽しげに頷いた。 「今の―――な」 「はい。今の、です」 「よろしい。手出しは無用。必要なら接触回避の手段を厭うな」 「了解です」 海大校は提督との打ち合わせを済ませ、艦橋に戻ろうとした。 甲板からは航空機の発艦音が轟き渡っている。 「―――ん?」 海大校は足を止めた。 発艦命令は出ていないはずだ。 それなのに何故? 海提督はすぐ近くの艦内通話の受話器を取った。 「飛行管制か?この発進は何だ?」 「“天津”から上がった航空隊が!?すぐに引き返せっ!」 艦橋に怒鳴り込んできた李提督は顔を真っ赤にして怒鳴った。 「艦長!誰がこんな命令を出した!」 艦橋で目を丸くしているのは、張艦長だ。 「で、ですが」 何故、自分が怒鳴られているのか全く分からない。 艦長はそういう顔をしていた。 「日本軍ですよ!?」 「自分の任務をわきまえろっ!現在においての艦隊の任務は哨戒だろうが!」 「しかしっ!」 姿勢を正した張艦長は叫ぶが如き声を張り上げた。 「小日本撃滅は、党から命じられた至上任務の一つでありますっ!」 党―――中華帝国における唯一の政党。皇帝支持者の集まり、“王政党”のことだ。 皇帝の権限をかさにやりたい放題、今回の開戦も皇帝の意向ではなく、党の判断によるとまことしやかに語られている。 その権限は、逆らえば中華帝国国内では生きていけない程。 当然、彼ら軍人にとって絶対服従の対象だ。 実際の所、海外大使館勤務も経験した李提督は、王政党のやり口は嫌ってはいたが、軍人である以上、その名には逆らえない。 対する張艦長は、軍人としてより党員として出世したような人物だ。 党の名を出せば全てが沈黙する。 党の正しさが全てに優先する。 それを地で主張して出世レースに勝ってきた、軍人としてはむしろ危険な人物だ。 「……艦長」 李提督はなだめるような声で艦長に告げた。 「我が国は、日本に対して正式な宣戦布告をしていない。ここで勝手に奴らを攻撃したら、日本に我が国に対する宣戦を許す口実を与えかねないのだ」 「し、しかしっ!」 「日本に対して宣戦布告していないのは、党の方針だ。その方針に横やりを入れるつもりか?」 「そ、それは……!」 艦長は狼狽しつつ、ようやく思いついた反論を答えた。 「すでに大韓帝国は」 「日本の経済力を甘く見るな。韓国は資産を凍結され、わずか数日で経済が破綻したんだぞ?同じ目を我が国にあわせるつもりか?」 「し、しかし……っ!」 「小日本だなんだの、敵を舐めてかかると痛い目に遭うぞ中佐。軍人たる者、常に敵を侮るな」 提督は真顔でそう諭した。 何しろ、日本は反応弾保有国だ。 互いに反応弾でつぶし合いになることなんて考えたくない。 何より、その口実を自分が作ったなんて御免被る。 「―――海大校」 李提督は、脇に控えていた海大校に命じた。 「攻撃部隊の撤退を確認するまで飛行隊の指揮を任せる。それと、本国にこの事態を報告しろ。いいか?絶対に本国を刺激しないように、報告の文面には気を付けろ」 「本国が攻撃命令を下したら?」 「―――その時は話は別だ」 「絶対に命じますっ!」 艦長は怒鳴った。 ―――狂信者。 その目は、彼がそういう存在だと告げていた。 「このタイミングこそ、党が与えてくれた千載一遇のチャンスです!」 「党から与えられた命令は哨戒任務だっ!ここで我が艦隊の位置を暴露することは、党の命令に反しているぞっ!」 「―――っ!」 「これは艦隊司令としての厳命だっ!交戦は認めない、さっさと部隊を引き上げろっ!航空隊の指揮権及び艦隊の交戦権が私にあることを忘れるなっ!」
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アメリカ海軍バーレーン基地近くの貧民街。 ビルの廃墟の中で、数名の、見るからに貧民とわかる服装をした男達が暖をとっていた。 流れ者が寝るところもなく廃屋に入り込む光景は、この辺りでは見慣れたものだ。 彼等に誰も注意を払う者はいない。 ただ、もし、彼等に注意を払えば、その中に一人だけ、金髪の貴公子然とした白人系の男が混じっていることに気づいたろう。 エーランドだ。 「まさか」 たき火に手をかざしながら、エーランドは苦笑した。 「始まりから人類と鉢合わせするとはな」 「悪い冗談でしたよ。少佐」 派手なくしゃみをして、シグリッド大尉が鼻をすすった。 「水ん中は得意ですけど、向こうだって武器をもっていた」 「水の中なら百人力だといっていたのは、大尉ではなかったか?」 「モノにゃ、限度というものがありますよ」 「……そうだな」 エーランドはそういうと、ポケットから取り出した酒瓶をシグリッド大尉に手渡した。 潜入工作に慣れたシグリッド大尉の部下と共に敵艦へ侵入し、“鍵”を奪取することを目指したエーランド達は、水中から敵艦に接近。甲板から乗り込むつもりだった。 水中移動用の装備で、ゆっくりと敵艦に接触したエーランド達は、すぐに侵入に適した場所を見つけた。 開けっ放しになったハッチがあったのだ。 エーランド達がそのハッチの真下へと移動して―――人類と鉢合わせした。 狼狽したのはお互い様だったらしい。 ただ、人類もすぐに水中でナイフを抜いて襲いかかってきたが、水に慣れた種族であるシグリッド大尉の部下達に勝てるはずがなかった。 彼等により、即座に人類側を仕留め、エーランド達は、人類のフリをして敵艦に乗り込んだ。 ハッチを開いて待っていた人類側の士官の唖然とした顔は、今でも忘れられない。 悲鳴をあげようとしたので、口を押さえて力任せにハッチに叩き付けた。 問題は、それからだった。 「人類の艦の中」 シグリッド大尉は、酒を舐めるように飲みながら言った。 「一体、どうして俺たちが侵入したことがばれたんでしょうね」 「……さぁな」 魔族であるエーランド達が、監視カメラやセンサーを知らなくても当然だ。 「まるで、俺たちがそこにいることが分かっていたように、人類は兵隊を送り込んできた。俺たちは“姿隠し”のスーツを使っていたんですよ?」 「……あれには参った」 「司令部に報告すべきですな」 シグリッド大尉は真顔で言った。 「姿を隠すだけでは通じないなんて、冗談じゃありません。対策を練らなければ、犠牲が増えるだけです」 「―――うむ」 通路の各所に仕掛けられた赤外線センサーの反応を頼りに憲兵隊がエーランド達を追いかけたのだ。 そして、エーランド達は二手に分かれた。 大人数で移動することは極めて危険であるし、しくじった以上、シグリッド大尉とその部下を危険にさらすのはエーランドの美学に反したのだ。 転移魔法により脱出するシグリッド大尉達と分かれた直後、尚も“鍵”を探すエーランドの目の前で開かれたドアから顔を出したのは、妙齢の女性士官だった。 「なっ!?」 驚きの声を上げた女性士官の口を押さえ、エーランドはその部屋に転がり込んだ。 抵抗する女性の手をねじ上げた時、エーランドは奇妙な感覚に囚われた。 この相手とは―――どこかで出会っている。 室内は、最低限度の照明しかない。 その中で、夜目の効くエーランドは、相手の女性士官の顔を再び見ることで、その奇妙な感覚に答えを見いだした。 ソコトラ島で自分めがけて銃を撃った、あの女性士官だった。 薄暗い照明の下 引き裂かれた衣服から除く女の肌 恐怖におびえ、屈辱に泣きそうになる表情 鼻腔をくすぐる女の香り そして―――女の生殺与奪さえ自由になった自分。 エーランドは男として言った。 「あの時の続きを楽しもうか?」 その翌日 艦長室に二宮が現れた。 「侵入者に殴られたってわけね?」 「……そう」 二宮は、腫れた頬に残る痣を湿布で隠した顔で、美夜の前に立つ。 「それで、殴られたショックで昏倒して気がついたら逃げられた?」 「……そう」 「何で早く言わないの」 「無理言わないでよ。目が覚めたら朝だったのよ?それに」 二宮は頬を指さした。 「殴られたこの顔を見られたいと思う?」 「……」 じっ。と二宮の顔を見た美夜は、ため息混じりに言った。 「もういいわ―――下がっていい。不問にしてあげる」 「……失礼します」 二宮は敬礼すると足早に艦長室を出ようとした。 「……真理?」 不意にかけられた声に、二宮はその場に立ち止まった。 「……ごめんなさい」 美夜は言った。 「あなたとは友達だと思っている。何でも助けることが出来る、いい友達だと、そう思っている」 「……」 「でも、ダメね。こういう時、上手い慰めの一つも言えない、ヒドイ奴だって、自分自身でそう思う」 「……」 「―――何があったか聞かないし、言わなくていい」 「……」 「ただ、悔しかったら、その感情は敵にぶつけて頂戴。それだけは立場上、言っておく」 「……」 「……」 二宮が、か細い声で言葉を紡ぎ出したのは、それからかなりの時間がたってからだ。 「……ありがとう」 こんなことがあっても――― いや、あろうがなかろうが――― 二宮達には、戦いの運命から逃れる術はなかった。 侵入者の騒ぎが一段落した、さらにその翌日。 この時点まで、“鈴谷(すずや)”乗組員達は、艦長の美夜でさえ黒海か地中海に出て、ヨーロッパを横断して北極海経由で国に帰ることが出来ると本気で思っていた。 搭載しているメサイアの数は足りず、“鈴谷(すずや)”は単艦での戦闘が可能に設計はされていない。 戦えないのだ。 護衛艦なしで空母に戦いを求める司令部は存在しないはずだ。 今回を最後に、数千キロの範囲内に自国からの補給が望めない“鈴谷(すずや)”に何を望むというのか。 候補生の生き残りと教官二名しかいないメサイア部隊だ。敗残兵の部隊と言われても反論さえ出来ないが、もう、自分達は十分戦ったんだ。 誰もがそう思っている。 だからこそ、自分達の針路には、皆が楽観していた。 俺たちは、もう役目を終えたんだ。 しかし――― その時、艦橋にいた全員が同じ考えを抱いたという。 曰く――― 平野艦長が発狂した。 本当に、そう思ったという。 それは、美夜が通信兵から受け取った、一枚の通信文を美夜が読んだ時に起きた。 読み終えるや、美夜は周りが凍り付いた程、甲高い声で笑い出したのだ。 泣きながら、 その細い体をしならせて、 そして、 笑い続けた。 謹言実直の手本のような厳格な人物の、突然の振る舞いに、艦橋にいた全員が、どうしていいのかわからなかった。 否、 どうするべきかを考えることさえ、出来なかった。というべきだろう。 笑うだけ笑って、泣くだけ泣いた美弥は、息を整えつつ、ハンカチで目頭を押さえたまま言った。 「……おい、高木少佐」 クックッと鳴っている喉は、泣いているのか笑っているのか、高木少佐にもわからない。 「……はっ」 「司令部は……我々に、死ねと命じてきたぞ?」 「……は?」 高木は、それでも美夜が何を言いたいのかを察した。 察したが故に、高木は目を見開いた。 「ま、まさかっ!?」 「そう……そのまさかだ」 高木は本気で自分こそが発狂したい。いや、何故、今、この瞬間に自分は発狂出来ないのかが知りたかった。 狂って、イカれて、鎮静剤でもブチ込まれて、それでも後方に下げられるなら、俺はさっさと狂いたい! いや――― 誰か、俺を狂わせてくれ!! 高木の心の叫びをかなえてくれる者は、高木自身を含めてこの“鈴谷(すずや)”の艦橋には誰もいなかった。 美夜は高木に通信文を手渡そうとして、その手を止めた。 「―――どっちだと思う?」 「どちらでも同じです」 高木は答えた。 「どちらも、靖国までちょっと遠いか近いかの違いでしょう」 「……上手いことを言うな」 「……どうも」 高木は通信文を受け取った。 「……なるほど?」 そして、高木もまた笑った。 「人生46年生きてきましたが、これほどの皮肉を喰らったのは、あなたの下への配属命令以来ですな」 「私もだ」と、美夜は頷いた。 「私も、旦那のプロポーズを聞いて以来だ」 「……では、やりますか?」 「目標は―――靖国だな」 「アフリカに戻れ!?」 “鈴谷(すずや)”艦内でその命令を聞いた途端、司令部の正気を疑わなかった者はいなかったろう。 司令部は、“鈴谷(すずや)”にアフリカに戻ることを命じてきたのだ。 艦隊を潰され、逃げてきた立場の美奈代達にとって、アフリカに戻れというのは、死ねというのと同じ意味を持っていた。 司令部が“鈴谷(すずや)”をバーレーンからすぐに発進させたのも、脱走兵を出さないための措置だ。 かなりの乗組員が本気でそう思ったという。 「国連軍は、まず」 やり場のない怒りと不満を抱える乗組員達をハンガーデッキに集め、美夜は説明した。 「中華帝国を叩く前に、邪魔なアフリカ大陸の魔族軍を叩くことになった」 「……」 美奈代はその話をほとんど聞いていなかった。 ただ、美夜の斜め後ろにぼんやりと立って沈痛そうな表情を浮かべる二宮が心配で仕方なかったのだ。 そんな美奈代の心境に構うことなく、美夜は続ける。 「ヨーロッパからの物資輸送のルートを考える上で、そして、今後の戦争継続の上で、アフリカ大陸はやはり極めて重大な意味を持つ。 紅海を経由し、インド洋を経由、太平洋に至る海上交易ルートを確保しない限り、我々に勝利はない! そのため、昨日、EU各国元首達による極秘会合が開かれ、アフリカ大陸全土における、すべての国境紛争の無期限休戦条約が締結に至った。 これにより、国連軍はアフリカ大陸の全戦力を動員した本格的な魔族軍狩りに転じる。 メサイアの他、使える兵器はすべて投入されるだろう」 「ま……まさか」 ―――すべての兵器。 柏美晴の脳裏を横切ったのは、その言葉に対する、嫌な予感だった。 「……反応弾が」 「つい先ほど、ロシア帝国空軍空爆隊から派遣されてきた決死隊が、超大型水素爆弾“ツァーリボンバ2”10発を投下した」 RDS-222“ツァーリボンバ2”。 爆弾の皇帝を意味するその爆弾は、かつての実験で人類最大の50メガトンの破壊力を示したRDS-220“ツァーリボンバ”の発展改良型だが、この時点では美晴達がその性能を知るよしもない。 「人工衛星から確認された限りでは、北アフリカ周辺の魔族軍防衛陣地は、壊滅的な打撃を被ったという」 そりゃそうだろう。 美晴は思った。 ツァーリボンバは、爆弾が目標から離れた地点に投下された場合でもお構いなしに、目標を含む周辺の施設を「余すところなく」消し去ることができるように設計された代物だ。 致死性の熱線の効果範囲は実に58キロに達したという。 その発展版を10発も喰らって無事で済むはずがない。 一体、人類は地球を守りたいのか、それとも破壊したいのか。 魔族に問いかけられたら、美晴はどう答えるべきか、答えが思いつかなかった。 「現状、魔族軍にこの打撃から立ち直る間を与えることがないように、国連軍はメサイア部隊を中心に攻勢に出ている。我々は、アラビア半島と紅海を越えてエチオピア高原に侵攻中のラムリアース帝国軍と共同でこの地を制圧する」 ●アフリカ キリマンジャロ 「どれくらい」 神音はユギオに訊ねた。 「どれくらい、もちそうですか?」 「持たせろといわれれば、いくらでももたせます」 ユギオは肩を軽くすくめた。 「そう―――言いたいのですが」 「無理ですか?」 「無理です」 ユギオは頷いた。 「敵は、アハガル高原からエチオピア高原至る一帯に戦力を集中しています。こちらもケニア・タンザニアに配置していたメース部隊が頑張っていますが……」 「魔界との補給ルートさえ叩かれなければ……?」 「それで2ヶ月と報告を受けています」 「人類は、砂漠と知ってかアハガル高原に反応弾を使用しました。 通常、この手の大型爆弾は、空中爆発させる関係上、パラシュートを開傘します。 我々は、そこを弓兵達によって狙撃し、地面に叩き付けることで破壊、もしくは地面に叩き付けることで、破壊力を減衰させるのですが」 ユギオが悲しげなまでに首を横に振った。 「一発が―――地面どころか地面を貫通して、妖魔の巣の中に飛びこんだのです」 「―――あらま」 神音は天を仰ぎ見た。 妖魔の巣は地下の広大な空間にある。 その密封された空間に巨大な反応弾が飛び込んで炸裂したらどうなるか。 興味はあるが、被害者の立場には立ちたくなかった。 「巣は完全に崩壊。中にいた妖魔部隊は壊滅です」 「戦力はかなり落ちた……と?」 「我々も商売ですから」 ユギオは笑って言った。 「そろそろがアフリカからの引き時と」 「……その方が、懸命かもしれませんね」 「ただし」 「諦めたわけではない?」 「―――その通りです」